「何もしない」日があってもいい|居場所での過ごし方はその日の気持ちで選ぶ

教室の窓辺の黒いリラックスチェアに、ブランケットとクッション、ひじ掛けに本が置かれた午後の情景

学校に行きにくいお子さんの居場所と聞くと、「何か活動をする場所」「何かを身につける場所」というイメージを持つ方もいるかもしれません。そして、「何もしないで過ごしていて大丈夫なのだろうか」と心配になることもあるでしょう。

フーワリーでは、居場所での過ごし方を、その日の気持ちで本人が選びます。そのなかには、「何もしない」という選択もあります。この記事では、その理由をお伝えします。

「何もしない」は、立派な過ごし方のひとつ

私たちは、毎日いつも元気で、いつも何かに取り組めるわけではありません。大人でも、疲れているときは、ただぼんやり過ごしたい日があります。それと同じように、子どもにも、何もしたくない日があります。

学校に行きにくさを感じているお子さんは、目に見えないところで、たくさんのエネルギーを使っていることがあります。だからこそ、居場所では、何もしないでいることもきちんと認められていることが大切です。

「何もしない」ことを許されると、「ここでは頑張らなくていいんだ」と感じられるようになります。その感覚が、安心の土台になっていきます。

子どもにとって「何もしない」時間は、頭や心を休ませ、気持ちを整えるための時間になっていることもあります。外からは何も起きていないように見えても、その子の中では大切な時間が流れているのかもしれません。

その日の気持ちで、過ごし方を選んでいい

フーワリーでの過ごし方には、たとえば次のようなものがあります。どれを選んでも、選ばなくても構いません。

  • 本を読む
  • 自習をする
  • 誰かとおしゃべりをする
  • 昼寝をする
  • 何もしない

スマートフォンやパソコンの使い方は、保護者の方と相談して決めています。ゲーム機の持ち込みは、原則としてご遠慮いただいています。

元気な日は好きなことに没頭する。しんどい日はリラックスチェアでゆっくり休む。話したい日は誰かと話す。気持ちは日によって変わりますし、それでいいのです。

大切なのは、その日の自分の気持ちを、自分で決められるということです。自分で選ぶ経験の積み重ねが、少しずつ自分を信じる力につながっていくと、私たちは考えています。

「何もしない」ときの、周りの大人の関わり方

お子さんが何もせずに過ごしているとき、周りの大人は「声をかけたほうがいいのかな」「何かすすめたほうがいいのかな」と迷うことがあります。

そんなときは、急いで何かをさせようとしなくて大丈夫です。そっとそばにいて、「ここにいていいよ」という空気を保つこと。それだけで、十分な関わりになります。

お子さんが話したくなったときに、いつでも話せる。そんな関係をゆるやかに保っておくことも、大人にできる大切な役割です。

「何かさせなきゃ」「早く元気になってほしい」という思いは、愛情の表れです。その思いを少し脇に置いて、お子さんのペースを信じてみるのも、大切な関わり方のひとつです。

居場所での一日のイメージ

あくまで一例ですが、居場所での一日は、こんなふうに過ぎていくことがあります。

朝は、ゆっくりと来て、お気に入りの席に座る。しばらく本を読んで、疲れたら少し昼寝。午後は、好きなゲームの話をしながら過ごす。帰る時間になったら、またね、と手を振る。その日によって、まったく違う一日があります。

何をしたかではなく、「今日はここで安心して過ごせた」という感覚が残ること。それが、居場所にとっていちばん大切なことだと考えています。

こうした何気ない時間のなかで、「ここは安心できる場所だ」と感じられると、少しずつ、自分から動き出したくなる日が来ることもあります。それがいつかは、本人にしかわかりません。

まとめ

「何もしない」日があってもいい。その日の気持ちで過ごし方を選んでいい。そんな安心感が、子どもにとっての居場所の土台になります。

保護者の方も、「何かをさせなければ」と思わずに、お子さんのペースを見守ってみてください。ほかの記事やSNSも、よければのぞいてみてください。