不登校の親ができる「何もしない」という選択|見守り方のヒント

午後の光が差す部屋に、開いた本の置かれた黒いリラックスチェア、ノートのある机、床のクッションが並ぶ静かな情景

子どもが「学校に行きたくない」と言ったり、朝になっても布団から出てこなかったりすると、保護者の方は不安や焦りでいっぱいになります。「このままでいいのだろうか」「何とかしなければ」と、毎日考えてしまう方も多いのではないでしょうか。

そんなとき、この記事では「何もしない」という選択肢についてお話しします。これは、放っておくことではありません。子どもの力を信じて、そっと見守るという関わり方です。

「何もしない」は、放任ではありません

「何もしない」と聞くと、無関心になることのように感じるかもしれません。でも、ここでいう「何もしない」は、解決しようと先回りしない、という意味です。

学校に行きにくいとき、子どもの心はすでに、たくさんのことでいっぱいになっていることがあります。そこへ「どうして行けないの」「明日は行けそう?」と問いかけが重なると、ますます話しにくくなってしまうこともあります。

まずは、ここにいていいと感じられる安心が土台になります。その土台があってはじめて、子どもは自分のペースで次のことを考えられるようになることがあります。

あえて「しない」ほうがよいかもしれないこと

もちろん、状況は一人ひとり違います。そのうえで、一度立ち止まってみてもよいかもしれないことを挙げてみます。

  • 理由を問い詰める
  • 毎日のように登校の話をする
  • ほかの子や兄弟姉妹と比べる
  • 先回りして解決策を決めてしまう
  • 「がんばれ」と励まし続ける

どれも、子どものことを思うからこその行動です。ただ、思いが強いほど、子どもにとっては「期待に応えなければ」というプレッシャーになることもあります。

見守りながら、できる小さな関わり

何もしない、といっても、関わりをなくすわけではありません。むしろ、日常の小さなやりとりを大切にしてみましょう。

  • 「おはよう」「おやすみ」のあいさつを変わらず続ける
  • 一緒にごはんを食べる時間を大切にする
  • 好きなことの話を、評価せずに聞く
  • 「今日はゆっくりしていいよ」と伝える

特別なことをしなくても、「ここは安全な場所だ」と感じられる毎日の積み重ねが、子どもの支えになっていきます。

保護者の方ご自身を、休ませてあげてください

見守るというのは、実はとてもエネルギーのいることです。不安なまま待つ時間は長く、周りの言葉に傷つく日もあるでしょう。

保護者の方が自分を責めすぎず、少しでも休める時間を持てることも大切です。信頼できる人に気持ちを話したり、相談できる場所を見つけたりすることも、立派な「見守る力」のひとつです。

フーワリーでは、お子さんが来られない時期でも、保護者の方だけのご相談を受け付けています。一人で抱え込まなくて大丈夫です。

「何もしない」と「あきらめる」は違います

見守る選択をしても、「本当にこのままでいいのだろうか」と不安になる日はあるものです。それは自然な気持ちですし、不安になる自分を責めなくて大丈夫です。

大切なのは、子どもの力を信じて待つことと、あきらめることは別だという点です。待っている間も、親子の会話や毎日の暮らしは続いています。いつでも話せる、いつでも戻ってこられるという関係を保つこと自体が、大きな支えになります。

動き出すタイミングは、子どもによって違います。数週間の子もいれば、もっと長くかかる子もいます。周りと比べず、その子のペースを尊重することが、次の一歩につながることもあります。

まとめ

「何もしない」は、あきらめでも放任でもありません。子どもが安心して自分のペースを取り戻せるように、そばで見守るという関わり方です。

焦る気持ちがあっても、それは子どもを大切に思っているからこそ。ほかの記事やSNSも、よければ読んでみてください。